教員紹介: 木原貴行(きはら たかゆき)

(2020年11月撮影)

自己紹介

名古屋大学 大学院情報学研究科 数理情報学専攻
自然情報学科数理情報系 准教授
学位: 博士(理学)

専門分野: 数理論理学・計算可能性理論・記述集合論・逆数学・計算可能性解析学・アルゴリズム情報理論・数学基礎論など

研究紹介

主として研究している分野のひとつは、計算可能性(コンピュータビリティ)の理論です。この理論は、1930年代に、コンピュータでは決して有限時間で解くことのできない問題が発見されたのと同時に誕生しました。コンピュータによって解けない問題、すなわち《計算不可能性》の探求は、『有限』と『無限』の境界線を理解する助けとなります。この理論は、近年では『確率』『ランダム』『空間』『次元』などといった数学的概念の探求の道具としても、発達しつつあります。しかし、これらの領域では、もはや離散的(デジタル)な計算可能性の理論では力不足で、連続的な数学的対象に対する計算可能性の理論を展開することが必須になってきています。実数空間、関数たちのなす無限次元の空間、距離の定義できない空間、そんな多彩な空間たちの内部で『計算』を実行したとき、はたして《計算不可能性》というものは一体どんな姿を見せるでしょうか。

一般向け雑誌でも様々な解説記事を書いています!

『数学セミナー』2019年7月号(特集=おおきな数) 「アッカーマン関数とヒルベルト」
理論的には計算可能だけれども、とてつもなく急増大する関数。そんな関数が一体いつ現れるでしょうか?

『現代思想』 2019年12月号(特集=巨大数の世界) 「無限の名を呼ぶーー巨大関数をとりまく数学小史」
いかなる計算可能な関数よりも急速に増大する関数。人類がそのような関数を発見してから、現在に至るまでの研究の歴史について語ります。

『数学セミナー』2020年11月号(特集=私の好きな予想) 「ヒルベルトの第10問題とその仲間たち」
ある種の方程式の可解性を判定する計算可能なアルゴリズムを見つけようと試みた人々がいました。しかし、そんなアルゴリズムは理論的に絶対に存在し得ないことが証明されてしまったのです。

略歴

  • 2007年03月 東北大学 理学部 数学科 卒業
  • 2009年03月 東北大学 大学院理学研究科 数学専攻 博士前期課程 修了
  • 2011年03月 東北大学 大学院理学研究科 数学専攻 博士後期課程 修了
  • 2011年04月 東北大学 日本学術振興会特別研究員(PD)
  • 2012年04月 北陸先端科学技術大学院大学 日本学術振興会特別研究員(PD)
  • 2015年05月 カリフォルニア大学バークレー校 海外特別研究員
  • 2017年04月 名古屋大学 大学院情報学研究科 数理情報学専攻 講師
  • 2020年04月 名古屋大学 大学院情報学研究科 数理情報学専攻 准教授

個人ホームページなど