教員紹介:平井真洋(ひらいまさひろ)

研究内容

専門は発達認知神経科学です.元々は工学部電子系出身でヒトの知能についてどのように工学的に実現できるか,に興味を持っていました.紆余曲折の末,博士課程(開一夫先生のご指導)から今に至るまで,途中他の分野に興味を持ちつつも,今の研究分野にどっぷりハマっています.

研究は,特に,私達の社会や文化を創り上げる脳の機能である「社会脳」がどのようにして作られていくかについて,赤ちゃんから高齢者,定型発達児から非定型発達児を対象とした研究を進めています.他者の身体・動きをどのように知覚・認知し,それを学びにつなげていくのか(社会的学習),自己の身体をどのように社会的認知に活かしていくのか,といった研究をこれまで進めてきています.また,これらの一連の研究成果を理論化する研究にも力を入れています.

具体的な研究テーマの例として,光点の動きだけからどのようにして他者の情報を読み取ることができるようになるのか(バイオロジカルモーションに関する研究)?他人と自分が見ている景色が違うことをいつから理解できるのか(他者視点取得理解に関する研究)?自分の運動能力が他者の運動能力の理解にどのように影響するか(知覚ー運動に関する研究)ヒトの動きから意図や感情をどのように読み取るのか(バイオロジカルモーションに関する研究)?赤ちゃんはヒトの動きからどのように学習をするのか(社会的学習に関する研究)?社会性とは何か?等です.

方法論としては,実験心理学的・発達認知神経科学的手法(眼球運動計測,モーションキャプチャーによる運動計測,高密度脳波計測,光トポグラフィー計測,モデル化)等多彩な方法論に基づき適材適所で進めています.近年では,英国ダラム大学発達障害センターと共同で非定型発達児(自閉スペクトラム症,ウィリアムス症候群など)を対象とした社会的認知発達に関する国際比較研究を進めています.また,これらの研究成果を実社会に還元するための試みも始めています.

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所属・連絡先など

・心理・認知科学専攻
名大教員データベース
・Email: hirai[AtMark]i.nagoya-u.ac.jp
[AtMark]を@に変更して下さい.

心理・認知科学専攻

Posted by hirai