教員紹介:土中哲秀(はなかてっしゅう)

研究内容

グラフ(ネットワーク)とは,点と辺からなる離散構造であり,様々な構造はグラフとして表現できます.例えば,人々のつながりは人物ネットワーク,企業や産業のやりとりは取引ネットワークとして表現できます.私は,グラフ・ネットワークを鍵として,アルゴリズム設計及び計算複雑性に関する理論的研究を中心に行いつつ,その応用としてネットワーク的視点から経済分析研究にアプローチしています.理論面では,グラフ上で定式化される最適化問題に対して,効率的に解を求めるアルゴリズムの設計を行っています.グラフ最適化問題の多くは解を効率的に求めることが難しい計算困難問題ですが,特定の条件のもとではこの計算困難性を克服することができます.どのような条件であれば,効率的に解を求めることができるのかという問いに対して,アルゴリズム設計の立場からアプローチしています.応用研究では,産業連関表という産業間取引データをネットワークとしてみなし,ネットワーク理論やグラフ最適化アルゴリズムを用いることによって,新たな経済構造解析手法の開発に取り組んでいます.

所属・連絡先など