教員紹介: 大舘 陽太(おおたち ようた)

研究内容

グラフアルゴリズムの研究を専門としており,その中でも木幅などの指標を用いた手法を主に扱っています.グラフは,頂点と呼ばれるものの集合と,頂点同士の関係を表す辺の集合で表されます.多くの応用上の問題がグラフでモデル化できることが知られています.グラフ上の問題は盛んに研究されており,様々な問題に対して効率的な解法が示されています.一方,グラフ上の重要な問題の一部は効率的解法を持たない難しい問題であると考えられています.巡回セールスマン問題などが有名です.コンピュータの高速化を待てばよいと考えるかもしれませんが,たとえ現在のコンピュータの1,000倍の性能を持った未来のコンピュータを使ったとしても,現在知られている方法では,解ける問題の大きさはほとんど変わりません.ここで「解けない」と言って諦めてしまうのではなく,「解けない問題に対する対抗策」を見つけるのが私の研究での目標です.木幅などの指標を用いたグラフアルゴリズムはそのような対抗策のなかでも有望であると考え,その適用可能性の限界を追い求めています.

所属・連絡先など