教員紹介:井原伸浩(いはら のぶひろ)
研究内容
情報分野を中心とした国際的な政治的イシューについて分析しています。現在の具体的な研究テーマは、大まかに分けて以下の三点です。
①ディスインフォメーションとプラットフォームガバナンス
近年、オンラインのディスインフォメーション(いわゆるフェイクニュース)が、多くの社会に大きなインパクトをもたらしており、法的な規制が進んでいる国もあります。その際、ディスインフォメーションが拡散されたプラットフォームの責任も問われることがしばしばあるのですが、こうした責任の問い方が妥当といえるのか、妥当だとすれば、どのような論理で、いかなる責任が問われるべきかと論じられているか研究しています。とりわけ近年は、シンガポールのオンラインの虚偽情報および情報操作防止法(Protection from Online Falsehood and Manipulation Act: POFMA)について分析しています。
②国家イメージの研究
我々は他国に対し、非常にシンプルで、多くの場合陳腐なイメージを持ちがちです。こうした国家の国際的なイメージが、外交においてどのような影響を与えるのか、こうしたイメージを改善するため、政府や政治家は、どのような情報発信を国内外で行うのかといったテーマについて、主にアジアの国々や国際機構を事例に研究しています。かつて日本人は「エコノミック・アニマル」と揶揄され、東南アジアでは反日運動・暴動まで生じていましたが、それを改善するためのいかなる情報発信がなされたかについて、近年は研究しています。
③ASEANをめぐる国際政治
東南アジア諸国連合(the Association of Southeast Asian Nations: ASEAN)では、情報分野を含む、様々な伝統的・非伝統的な安全保障問題が議論され、協力が進んでいます。その現状や課題について、グローバル・ガバナンスの観点から検討しています。
連絡先等
社会情報学専攻/人間・社会情報学科
グローバルメディア研究センター/グローバルメディア論講座
e-mail: ihara “at” i.nagoya-u.ac.jp
https://profs.provost.nagoya-u.ac.jp/view/html/100007291_ja.html?k=%E4%BA%95%E5%8E%9F